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ノートパソコンが突然遅くなった [PC]

前日まで軽快に使えていたノートパソコンがなぜ?
ノートパソコン(Windows10)を起動し、最初のクルクル時間が長い気がすると思いながらサインイン画面を待った。あのクルクルは気のせいかなと思いながら、パスワードを入力しデスクトップが表示されるのを待った。遅い・・・実に遅い。
ノートパソコンはVAIO VJS131というモデル。

DSC_0179.jpg

まさかと、Google Chromeを起動してどこかのサイトにアクセスしてみたら、Google Chromeの起動が遅いやら、またそのサイトの読み込みも、カップラーメンが出来上がってしまうぐらい遅い。
エーッ!
トッカータとフーガ ニ短調(鼻から牛乳)が脳の中で鳴った!
ノートパソコンの故障か?
SSDか何かが壊れたか?

以下を実施した。
・SHIFT+シャットダウンによる完全シャットダウンを何度も
・電源モードのパフォーマンスの確認
・ウィルスチェック
・ウィルス対策ソフトの無効化
・ローカルディスク(C)右クリック→プロパティ→ツールタブ→エラーチェック
・タスクマネージャー→パフォーマンス、確認
・BIOSリセット
・いたわり充電等、バッテリーに関係する設定切り替えショック療法

DSC_0180.jpg


困ったことに何も問題は見えてこない。
クルクルから遅いので、起動直後OSを読み出す前から問題があるということか。
最後の神頼み、リカバリだけはやりたくないと思いながら、ああやこうや、格闘している最中に、スピードが元に戻る現象が起きた。
軽快に使用できる!
カップラーメンができるまでに、あのどっかのサイトのリロードが100回、200回もできる状態に戻っている。

それは、ACアダプターが抜けたからだった。
もともとユルい、ACアダプターがポロっと・・・

買っていてよかった!デジタルテスター!
買ってよかったものランキングベスト10に入ってよかろうものに・・・
そんなことはどうでもよい。
ACアダプターの出力を無負荷状態で測ってみると、11.14V。
ACアダプターには10.5Vと表示されているので少し高めだが問題ないと判断した。
パソコンが遅くなってから数日は、フル充電してからACアダプターを抜くやりかたで使用を続けた。
その、ACアダプター抜け事件で得られるものは何もなかったかもしれない。

その日が来た。
ノートパソコンの厭な夢でうなされる日が続いていたが、その日はラッキーだったようだ。
ノートパソコンのバッテリーという言葉が、脳のどこかに仕舞ってあった小さな抽斗を刺激したのだろうか、「バッテリーオフボタン」という言葉が頭の中で鮮やかに浮かび上がった!

下写真の黄色い丸部。
直径1mmぐらいの穴の中がバッテリオフボタンだ。
DSC_0181.jpg

バッテリオフボタンを押す方法はというと・・・
ゼムクリップを開いて、
DSC_0182.jpg

その、おまじないの前にノートパソコンをシャットダウン。
そして、この穴にゼムクリップを垂直に突き挿す。
軽いクリック感(コツンと)があるので10秒以上押す。
DSC_0183.jpg

ほら、おまじないで、見事に復活した。

めでたし、めでたし。

※バッテリオフボタン長押し直後の起動は、ACアダプター接続必須。
バッテリオフボタンVAIOの公式ページへ


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部屋干しくるくるカラりん [生活]

特に洗濯とか部屋干しに興味があるわけではないが、どこかで(TV?)見たこの商品が頭の隅にこびりついて離れないので、買ってみた。
買ってみたら、きっとスッキリするだろうと思って。
商品名は「部屋干しくるくるカラりん」
それは、洗濯物をハンガーごと回転させて、ムラなく速く乾かすグッズなのだ。
DSC_0072.jpg

開梱したら、本体、充電ケーブル、フック、固定ピン等。
充電ケーブルは、片方はUSB Type-Aなのだが、もう片方はACアダプターでよく使われているDCジャックというのか、そのような端子。
DSC_0073.jpg

フックを取り付けてから、軸にピンを差し込んで組み立て完了。
DCジャックの下に電源スイッチがあるが、この電源スイッチは半透明なシリコンカバーみたいなものを被せてあり、プッシュスイッチなのかスライドスイッチなのかわからない。
早速、スマホ用のACアダプターに、充電ケーブルを取り付けて、DCジャックを本体に差し込んだ。しかし、充電中のLEDが光るなど何のリアクションもなく、厭な予感が頭を過った。
取説を見ると、電源スイッチ上部に赤いランプが光ると書かれている。
バッテリーが完全放電した状態のため、ランプが光るまで半時間ほど時間がかかるのか?
しかし、待てど暮らせどランプは光らない。
テスターで充電ケーブルを調べたら、+5V側は導通あるが、GND側の導通が無い。
このケーブルは明らかに不良である。
メーカーは検品してないようだ。
DSC_0074.jpg

家にある5VのACアダプターを探して、DCジャックをサイズ変換して仮充電してみたら、赤いランプが光った。ここで充電ケーブルが不良品であることが確定した。
購入した商品でケーブルの内部が断線しているという不良に当たったのは初めてのことだ。
DSC_0075.jpg

使用していないPSPゲーム機のACアダプターが+5Vだったので、この商品のDCジャック(φ5.5)に合うものをはんだ付けして充電器とすることにした。
返品交換は面倒なので、、、
DSC_0077.jpg

一般的なサイズの物干しにはフックが小さいため、S字フックを経由しなければならない。
この例では、薄手のTシャツだが、大物であれば下から扇風機で送風すれば、さらに乾きが早くなるはずである。一晩試してみたら、取説に記載されているとおり12時間は回っている。
回転数は6回転/1分であり、予想していたよりは遅かった。
回り灯籠ぐらいのスピードであり、時々テレビで見られるイカを回転させて干すスピードにはかなわない。
DSC_0079.jpg

レビューとまでは詳しくは語らなかったが、ご興味があればおもしろい買い物ができると思う。

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マウスの中ボタンが嫌い [PC]

マウスのホイールをグルグル回して、Excelで行を送ったりWebブラウザーでスクロールさせたりすると。
DSC_0037.jpg

意図せず突然に下のようなカーソルに変身して、高速スクロール祭りとなる。
この祭りが始まると、制御不能となった飛行機のように何処に行ってしまうかわからない。
特にこのマウスはホイールの回転時に誤って「中ボタン」を押してしまうのだ。
※中ボタンはミドルボタンとも呼ばれる。
DSC_0036.jpg

ある日突然思いついた。
この「中ボタン」を無効にすればいいだけではないか!
しかし、マウスのプロパティをサラッと見ても設定箇所が見つからない。
次に、ELECOMのサイトを訪問してみたところ、「エレコム マウスアシスタント」というアプリがあったので、早速インストールした。
起動してみたところ、中ボタンを押した時の動作を設定できることがわかった。
設定の上から三つ目、中ボタンの項目は、「中クリック/オートスクロール」になっている。
elecom_assis_def.jpg

目的達成のために、次のようにした。
中ボタン:切り

ついでに、操作が苦手な側面の二つの「ボタン4と5」の機能を、
ボタン4:音量ミュート
ボタン5:音量ミュート
elecom_assis_chg.jpg

中ボタンを無効化できたこともよかったが、ネットサーフィン中に爆音が鳴り出した時に、音量ミュートの即対応ができるよう、ボタン4,5に割り当てられたこともよい収穫だった。
めでたし、めでたし。






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無線リモコンのバッテリー交換 [DIY電気]

マンションの車が出入りする電動開閉門のリモコンが使えなくなってからずいぶん日が経った。
このリモコンの機種とは異なるが、互換性がある新しいリモコンを所有しているため、この古いリモコンは放置していたわけだ。
リモコンはふたつあることに越したことはないため今回復活させることにした。
バッテリーが寿命のようで、ボタンを押すと一瞬だけ赤いLEDが光るため、明らかにバッテリーの寿命と思われる動作である。二回目は押しても赤いLEDはほぼ光らない。
なん時間ソーラー充電しても改善はしない。
このリモコンにはボタンがひとつと電源スイッチ、太陽電池。
電源スイッチのすぐ上には赤いLED。
側面には、何かの設定用2ビットのDIPスイッチがある。
大きさは、カードサイズで厚さが約9mm。
DSC_0011.jpg

裏には「特定小電力無線リモコン 楽王(送信機)」
型式:WYT100-1、(株)ワーム、と表示がある。
容易にバッテリー交換ができるものではなさそう。
DSC_0012.jpg

無理やり裏蓋を力ずくで剥がしてみた。
実は、強力な接着剤で貼ってあったため糊が基板と裏シートにべっとりと残り、その糊の除去に苦労したのである。
写真は糊の除去後。
糊除去で安堵したのも束の間、また大きな問題が発生。
基板を止めているネジ5つ(黄色い丸部)がプラスでもなく、マイナスでもなく、私が所有する特殊ドライバーセットにもないのである。「Y型」の特殊ドライバーが必要ということがわかった。特殊ネジ「Y型」は開けるなという意味だと思うが、それについてはスルーしておく。
ドライバーの先がY型だなんて存在さえ知らなかった。
ここまで来たら、その特殊ドライバーを入手して分解するしか選択肢はない。
Amazonで購入するため、ここから先の作業を明日以降することに。
DSC_0013.jpg

届いた「Y型」の特殊ドライバーで分解に成功。
コイン型のバッテリーがはんだ付けされていたので、はんだゴテで取り外した。
基板にはボタンは3つあるので、2つは未使用ってことだ。
DSC_0014.jpg

バッテリーには、Korea Power Cell Li-ion Rechargeable 3.7Vと表示があり、型番の記載はないのが残念。
DSC_0015.jpg

型番が無いので、Amazonで3.7Vバッテリーで検索してみた。
検索結果にはコイン型はあるが、容量が少なくはんだ付け用の足が付いているのがないため、こんな四角いものを購入してみた。
3.7V 充電式 リチウムイオン電池、320mAhだ。十分な容量があるので、使いたい時にバッテリー切れという悲しい事態を回避できるだろう。たぶん。
DSC_0010.jpg

今回購入した、「Y型」の特殊ドライバーと、その3.7Vバッテリーの記念写真。
DSC_0009.jpg

黄色い丸で示す部分に厚めの両面テープを貼り付けた。
DSC_0017.jpg

そこに購入した3.7Vのバッテリーを貼り付けた。
DSC_0016.jpg

赤と黒の電源用電線は、はんだ付けで接続。
最後に太陽電池のコネクターを差し込んで、基板をネジ止め。
3.7Vのバッテリーは厚みがあり、この中にすっぽり収まる感じはしないが、なんとか無理やり基板を取り付けた。
DSC_0018.jpg

基板を無理やり取り付けたため、基板が多少湾曲しているのだ。
写真で湾曲はわからないが。
裏蓋は両面テープで貼り付けた。綺麗には貼れずデコボコしているが動作には影響しないので適当なところで、このバッテリー交換作業を完了とした。
DSC_0020.jpg

いよいよ、動作テスト。
「押」ボタンを押し電動開閉門が動作するか?
バッテリーを交換しただけなので必ず動作するはずである、たぶん。
赤いLEDはしっかり発光するようになったが、電動開閉門はうんともすんとも言わない・・・
ひょっとして、側面のDIPスイッチか?
分解中に何かに触れて変わってしまったのかもしれない・・・
当たり!
DIPスイッチを上上に変更したら問題なく、電動開閉門は動き出した。
DSC_0023.JPG

無事にバッテリー交換が終えたが、かかった費用はというと。
Y型ドライバー 598円
3.7Vバッテリー 1,039円
合計1,637円

以上、バッテリー交換のお話でした。
めでたし、めでたし。

【この記事で紹介している商品】





アネックス(ANEX) 精密ドライバー 特殊 Y型 1.6mm No.3470-H

アネックス(ANEX) 精密ドライバー 特殊 Y型 1.6mm No.3470-H

  • 出版社/メーカー: 兼古製作所(Anex)
  • 発売日: 2015/10/13
  • メディア: Tools & Hardware



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消えた五百円札 [手記]

はじめに
もう私をひっぱたいてもこれ以上出てこないでしょう、少年期の思い出。
読む時間がなかったら戻るボタンを押して退室したほうがいいかも(笑)

1970年代、ゆういちの少年期シリーズ、第12弾

8時だよ全員集合も中休みになり、ゲストのいしだあゆみが大ヒット中の”ブルー・ライト・ヨコハマ”を歌っている。
深く青いヨコハマの夜を想像していると、お母ちゃんが突然、「ほら」と言って劇場の券を見せてくれたのでヨコハマは頭の隅に置いておいた。
今度の休みの日に弟と僕を、大阪まで連れて行ってくれると言った。
ここも大阪の端っこで大阪なのだけど、環状線が走る大阪の中心をあえて大阪と呼んでいる。じゃ、ここは大阪ではないのかと考えると、どうでもええわとなる。
劇場ということだけど、オーケストラでもなく、オペラでもなく、ピアノリサイタルでもなく、子ども受けする漫才だということはすぐにわかった。
お母ちゃんは、時々お父ちゃんの仕事の事務手続きで、僕にとっては退屈な大阪府庁まで連れて行くことはあるけど、劇場に連れて行ってくれるとは思いもしなかった。
お母ちゃんには内緒だけど、”フチョー”<府庁>という言葉は大嫌いだったのだ。
気がついたときには、”いしだあゆみ”はもうテレビから居なくなり、頭の隅に置いておいたヨコハマも無くなっていた。

当日、お母ちゃんと弟といっしょに、最寄りの国鉄の柏原駅から、
ディーゼル列車に乗った。
学校の成績があまり良くない僕でも、志紀、八尾、久宝寺、加美、平野、天王寺と駅は全部憶えてしまっている。天王寺に着くと地下鉄の御堂筋線に乗り換えるので、弟と手をつないだお母ちゃんに、はぐれないようについていった。
改札を出たところで、青っぽい紙、間違いなく五百円札が落ちているのに気がついた。
お母ちゃんに「お金、お金」と言ってすぐに教えてあげたら、「早く拾いなさい」と口の動きだけで、怒鳴るように言葉をかけてきたので、僕は何としてでもお金を拾わないといけないと思った。
低い姿勢に変えて人差し指と中指で挟もうとイメージして挑戦したら、失敗してしまい、後戻りしてその場にしゃがんで蟹みたいに五百円札と格闘した。
蟹のハサミで五百円札を挟んだら、あれ、お母ちゃんどんな洋服着ていたかな?
急にわからなくなり、焦りもあって五百円札に興味が無くなりそうになった。
確実に五百円札を握りしめて、人込みを追いかけようとしたが、ふたりは引田天功かと思わせるようなトリックを使ったのか、僕の後ろを笑いながら歩いていた。
こっちは、交番行に飛び込もうかと準備が整っていたのに笑っている場合ではないやろ。
でも、あーよかった。
お母ちゃんから、お前はよくお金を拾うと言われる。大人と比べると目ん玉が地面に近いからだろうと単純にそう思う。一日中大阪の街を歩けば五千円ぐらいは拾うのではないかと思い金持ちの自分を想像した。
五百円札を手にしたからには、サンダーバード二号のプラモデルが買えると確信し、すぐにでも家の近所の交番じゃなくて、模型店に飛び込みたくなった。幸い、お母ちゃんは先を気にしているらしく、僕が拾ったお金は頭から消え去ったようだったのでポケットに五百円札をねじ込んだ。

乗り換えのためにずいぶん歩いて、御堂筋線のホームに降りて行った時に、ホームでおばちゃん二、三人が「キャ―――、キャ―――」って叫んでいるので、頭がおかしくなったのかと思って叫んでいる方向を見ると、明るい色のスーツに大きなサングラスの男の人が、おばちゃん側を手のひらで顔を隠して斜めに逃げるように階段を上がっていった。不思議と、その男の人は万博のアメリカ館で見た月の石のように輝いていた。
僕は光るスリじゃないかと思ったけど、お母ちゃんが興奮して“仁鶴”と教えてくれた。
大スターは、こんなところに住んでいるのだと、月の石の輝きといっしょに僕の記憶に刻み込んでおいた。
天王寺まで来ると、刺激があるなぁーと思ったら、何も気にせずアポロチョコを食べている弟を見たら、なんだか急に落ち着いてきた。

御堂筋線の電車に乗ったら、いつものようにスゥ―――と、油を塗ったレールの上を走るように、気持ちが悪いぐらいの静けさで電車が出発する。
僕はディーゼル列車と大阪の地下鉄のギャップが大好きだった。

車内放送がトッポジージョのような小さな声で「動物園前」と言った。
電車は壁面に動物の絵が描かれた“動物園前”に停まった。
ど・う・ぶ・つ・え・ん・ま・え、僕の、いや、大阪の子ども達が一番好きな駅のはずだ。
弟も、キリンやライオン、象さんの壁画を見ながら、劇場よりここの方が絶対行きたいと思っているに違いないが、残念ながら電車からは降りずに扉が閉まるのを待った。
また、油を塗ったレールの上を走るようにスゥ―――と走り出した。
トッポジージョが「なんば」と言ったので、お母ちゃんが着いたと言って、僕に降りるように促した。僕は、トッポジージョの声で「到着」と言ったら、お母ちゃんは、吹き出しながら「はよ降り」と言って弟と手をつないで電車を降りた。

その、なんば駅で降りてから地上に上がってみると大きなビルがたくさん立ち並んでいたので、最近テレビで話題の霞が関ビルより高くなろうと背伸びをしているように見えた。
お母ちゃんは少しだけ遠回りして戎橋で、ほらグリコと教えてくれたのでグリコの大きな看板を見ていると、“グリコ”、“チヨコレイト”、“パイナツプル”と階段で遊んでいる光景と、グリコ劇場の鉄人28号が頭に浮かんだ。グリコの誘惑で完全にはぐれてしまうと思って弟と手をつないだお母ちゃんを見失いないように付いて行った。珍しい物ばかりなのでパトカーの回転灯のように頭をくるくる回転させながら歩いていると、すぐに劇場に到着した。

お母ちゃんはここが、松竹芸能の角座だと言った。
赤い提灯がぶら下がり、立て看板がたくさん、今日の演目の中に、レッツゴー三匹や正司敏江・玲児が読み取れた。お母ちゃんが「トッシェレージや」とつぶやいたので、僕の見たいのと同じだとわかった。
角座は中からチンドン屋が飛び出してきそうで、まるでお祭りのようだ。

お母ちゃんが「お菓子買おうか・・・五百円・・・」と言い出したので、僕のポケットの中の五百円札かと思った瞬間に、サンダーバード二号が墜落しそうになったけど、お母ちゃんは自分の財布を取り出してお菓子を買ってくれたので二号の墜落は免れた。

座席に座ってお菓子を食べながら開演を待っていると、団体の人たちが一斉に「バリバリバリ―――」という乾いた音をたてた。腹をすかしたおっちゃんやおばちゃん達が、酸っぱいにおいの幕の内弁当を開け始めたのだ。
弟がびっくりして、さっきの僕みたいに頭をパトカーの回転灯のようにくるくる回転させた。
・・・
暗くなった場内。
学校の講堂で映画が始まる期待感といっしょだ。
幕がスルスルっと上がり舞台が眩しくなったので、期待を込めて目を細めた。

奇術あり、曲芸あり。
「♪ウチら陽気なかしまし娘 誰が言ったか知らないが 女三人寄ったら
姦しいとは愉快だね」・・・
音楽ショウは、かしまし娘だ。
娘と言っても近所のどこにでもいるおばちゃんみたいだ。
レッツゴー三匹、知ってる!でも何が面白いのかわからない。
大人気の、正司敏江・玲児が出てきた。
テレビといっしょ!今日の中で一番元気だ、玲児がちょっと押しただけで、敏江が舞台袖まで飛んで行ってしまう。
仲良くしゃべり出したと思えば、玲児が敏江のおでこを“ピシャッ”と叩く。
叩かなくてもいいところでも“ピシャッ”と叩く。
あーーー、面白かったと言いたいところだったけれど、小学生の僕には理解できない言葉の掛け合いが多すぎた。

manzai_kaeru.png

そのかわりにたくさんの栄養を補給した感じがした。

お笑いの最前線を生で体験した僕たちは、誰かに報告したいと思いながら足取り軽く帰途についた。
・・・
サンダーバードの勇ましいテーマ曲とともに、サンダーバート二号が巨大なコンテナポッドを荒海に落下させ、巨大な波しぶきを上げた。
僕は小さなボートで荒海と闘いながらコンテナポッドに向かい、ずぶ濡れになりながらも奇跡的とでも言うか無事No.4と表示があるコンテナポッドに乗り込んだ。
コンテナ内にはオレンジ色の小型の乗り物が搭載されていたので、すぐに4号とわかった。うっとりと眺めていたら知らないうちに、二号本体の輸送機に拾われ空中浮揚しているようだった。
僕は、ポケットから五百円札を取り出して、人形のような乗組員に運賃を支払った。
しかし、乗組員だと思っていた人は、交番のお巡りさんだったので「五百円を拾ったので届けました」とお巡りさんの背中越しに言った。後出しジャンケンだということはわかってはいたけど、お巡りさんは何も言わなかったので、五百円札を届けてくれたと理解しているのだと思うことにした。

それからは、サンダーバード二号の機体の中で行き場がなくなり、出口のない迷路に入ってしまったように彷徨い歩いていたら誰かが肩を叩いた。
お母ちゃんが「柏原に着いた」と言って僕の肩を何度も叩いていたようだった。
弟と手をつなぎながら「はよ降り」と言ったので、僕はトッポジージョで「到着」と言ったら、お母ちゃんはまた吹き出した。

駅からは、ひとりでも帰れるので、迷子になる心配はいっさいなかった。
五百円札が今の僕の原動力になっていることは確かなようだ、さっき電車の中でうたた寝したときに夢にも出てきたぐらい五百円札には釘付けだ。
僕のポケットからは、あの仁鶴のように月の石のような光が出ている。
自分でもニンマリしているのがわかったので、眉間にしわを寄せてみたが、真夏のソフトクリームのように、すぐに緩んでしまい、それを繰り返した。
商店街では同級生のレコード屋さんを通り過ぎた。
何か聞かせてくれたようだけど、流れていたかもしれない音楽は風のように吹かれてどこかに飛んで行く。
お母ちゃんと弟から少しずつ離れながら後ろを付いて行った。
今度は同級生の歯医者さんの前を通り過ぎたら、またもや険しくした顔が緩んできた。
ニンマリ顔の頂点に達した時、コント55号の二郎さんの”ヒッヒッヒッヒッ・・・”という笑いが頭を過り幸福の頂点に達してしまった。

深呼吸してから、そっとポケットに手を突っ込んでみたら五百円札は見事に消えてしまっていた。

おわり

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これはニャンコの座布団だった [ペット]

皆さま、いつも大変お世話になっております。
ゆういちです。
今年も残すところわずか短針が一周となりましたが、
ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
少し前から気になっていた"note"というメディアプラットフォームのアカウントをとって、年末から運用を開始しています。このBlogの引っ越しも検討している段階ですがこの先どうなるかはわかりません。
初めてnoteを見に行ったら、こんな世界があったのだと驚いたのが正直なところでした。
興味があったら見に行ってみてください。
それでは、皆さん。
どうぞ、よいお年をお迎えください。

さて本題です。
今年のクリスマスは、うちのニャンコに「nyancoroby」ニャンコロビーという三つの鈴入りボールが入っているオモチャをプレゼントしました。
段ボール製で中央の円の部分は爪とぎが付いています。
DSC_0261.jpg

Red Green Blueのボール。
DSC_0262.jpg

いつものことながら贈呈式では無関心。
しかし、次の日の早朝、ガラガラ、チャリチャリ、真っ暗なところで遊んでる。
飼い主に早く起きろと言っていたのかもしれません。

そのうち、[わーい(嬉しい顔)]ニャンコの座布団になりました。
DSC_0260.jpg


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ミュー (mju:) 猫用おもちゃ ニャンコロビー サークル ナチュラル

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  • 出版社/メーカー: エイムクリエイツ
  • 発売日: 2016/10/10
  • メディア: その他




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畳をダイケンの和紙畳へ替えてみた [生活]

2011年7月18日に畳の表替えをしてから、9年と4ヶ月が経過したので、そろそろ畳替えかなと家族で話し合いが始まった。
その話し合いをしている畳は我が家の唯一の和室6畳。
DSC_0215.jpg
前回はとにかく新しくしたいとばかり、価格を優先させ表替え45,360円で済ませた。
いつの頃からか、ささくれが酷く、畳の上で洗濯物を畳むと、そのささくれが引っ付いてこりゃまたひどい。“むしろ”状態と化していた。
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この犯人はニャンコだろうな・・・
DSC_0165.jpg
寄ってみると、傷みがよくわかる。
DSC_0167.jpg
それが引き金となり、新しくしようということになったのだ。
ホームセンターに行ったついでに畳コーナーを見ていると、ダイケンというメーカーの和紙製の畳に興味が湧いた。和紙なのか、初耳だった。
それも、「縁」がない半畳タイプ。
6畳だと12枚ということ。
我が家はニャンコが走り回るということもあり、比較的丈夫なダイケンの健やかくんシリーズ、和紙製にひかれたわけだ。
そのホームセンターで見積もりをお願いした。
後日、畳の担当から電話をくれると言い3日後にようやく電話が来たが、見積もりの為の訪問をどうしても平日にしたいように誘導する。土日にしてほしいとお願いしたところ、困ったなぁというリアクションでまた電話するとのことだったが、尻切れトンボになってしまった。
その後、いきなり見積もり書といっしょに、土日は営業していないとの文面が届いた。
土日は不可ということ最初に言ってほしかった。
仕事が欲しいという気持ちが感じられなかったのでホームセンターの畳屋さんには興味が無くなってしまった。
基本は、お互いWin-Winでないと。

調べているうちに、近所で評判のよい畳屋さんを見つけた。
電話したら、さっそく次の土曜日に来てくれるということになり、4種類の見積もりをお願いしたところ、夕方にはポストインしてくれていた。
大本命、ダイケンの縁なし12畳が高額だったときの保険のために他に3種類をお願いしていたわけだ。

見積もり入手すると、大本命であるダイケンの縁なし半畳12枚の見積もり額が、何と予算内に入っていたので、すぐにメールでGOの連絡をしておいた。
先にもらったホームセンターの見積もりより約52,000円も安かったので、土日問題によって命拾いをした。
翌日の朝電話があり、すぐにでも寸法取りができるとのことだったのでお願いしたところ、
その日のうちに丁寧に寸法を測っていった。
DSC_0191.jpg
寸法取り時に畳の裏を見たら”ダイケン畳”と表示があった・・・
畳の裏を見ることもなかったので知らなかった。
DSC_0192.jpg
あとは、新しい畳が出来上がり納品を待つだけだ。

GOしてから19日後、土日に納品できると連絡があった。

その土日に納品があった。
これが「縁」がない、ダイケンの 「健やかくん」清流 、02黄金色
和紙製
DSC_0217.jpg
目が細かい、期待どおりで良い。
DSC_0219.jpg
DSC_0220.jpg

新しい畳を入れたらイ草の臭いがするものだが、イ草ではないのでその臭いはないが承知済み。
和紙の独特な臭いを心配したが、全く気にならないので安心した。
新しい畳で新年を迎えることができることになったので、今年の残務がひとつ減って、
めでたし、めでたし。

2021年3月20日追記:
和室6畳の畳をダイケンというメーカーの和紙製の畳に交換してから三か月が経過した。
”ささくれ”が出ることも無く快適な状態。
うちの場合は、ニャンコが元気に走り回るので、爪のひっかき傷がどの程度になるか気にかけていた。
やはり、ニャンコの爪でやられた。
見る角度によって見え方が変わるが、最も大きいキズ(下写真)は、13cmぐらいの長さで平行した2ライン。
DSC_0424.jpg

もう少しアップで。
DSC_0423.jpg

他にも、こんな小さい傷はある。
DSC_0426.jpg

ニャンコの爪はしょうがない。
許してあげる、ニャンコよ!






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テプラの中のテープカス [DIY電気]

仕事で、ご家庭で、大活躍のKING JIMのラベルライター。
SR530とうい機種、電源ボタンの接触が悪いため、ダメ元で裏のネジを外して分解してみることにした。

少しだけ苦戦して上カバーを外し、上下を接続しているフラットケーブル2本と、1本の電源のようなコネクターを外した。
完全に上下が分かれて作業しやすくなった。

改めて、まじまじと見てみるとカッター部にテープの残骸がすごいことに。
吹き溜まりの大量の落ち葉のように。

DSC_0205.jpg

逆さまにして叩いたら、出てくる、出てくる。
テープガースー。
間違えました、テープカス。

DSC_0204.jpg

ピンセットを使って、丹念に取れるだけ取ったら、テープカスがこんなになった。
電源ボタンの接触の改善のため分解したことも忘れて、テープカス取りに集中した。

DSC_0206.jpg

テープカス掃除は、完全ではないが終了。
電源ボタンの接触は、ここしかないだろうと推測し、
キーボード部を分解して、ラーメンの器の縁に描かれている模様のような部分をアルコールで拭いた。

DSC_0207.jpg

よくもまあ、テープガースーでギアに支障が出ていなかったもんだと感心した。
最後にまた、間違ったけど、ま、いいや。
めでたし、めでたし。


キングジム ラベルプリンタ-「テプラ」PRO SR-MK1へ-

キングジム ラベルプリンタ-「テプラ」PRO SR-MK1へ-

  • 出版社/メーカー: キングジム(Kingjim)
  • 発売日: 2020/10/01
  • メディア: エレクトロニクス




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国道2号線を東へ走れ [手記]

1970年代、ゆういちの少年期シリーズ、第11弾

はじめに
1971年1月8日、大阪から鹿児島に家族でマイカー帰省し、楽しいお正月を終えてUターン中、
山口県小郡での出来事だった。
当時は高速道路もなく、ひたすら国道を走り続ける我慢比べのような旅。
舗装道路は三分咲きの時代だったか?

はじまり、はじまり

 よく舞い上がる真っ白な凧を器用に作ってくれた腰の曲がったおじいちゃん。
お餅を火鉢で炙って食べさせてくれる優しいおばあちゃんと思っていたら、プロレス中継が始まると馬場が投げられる度に、我にその衝撃が伝わってくるかのように体が反応し、猪木にタッチすると三毛も逃げ出すほどの声援を送る激しいおばあちゃん。
鹿児島のお正月は、お年玉もたくさんもらって大金持ちになり、僕の夢の中では鹿児島で撮影された楽しかった思い出の映像が再生されていた。
フィルムの回る音が心地よい、「カタカタカタカタ・・・・・・」
突然場面が切り替わり、昼間だというのに空は真っ黒になり、花崗岩の奇岩で埋め尽くされた冬の冷たい海岸になっていた。ドドーンと波しぶきが高く上がったのと同時に僕は目を覚ました。

mochi_usagi.png

お父ちゃんの小さい自動車に家族全員で乗り、鹿児島から大阪へ移動中だったことを思い出した。もし、車酔いコンテストがあるならば、日本一になる自信がある僕は車の中だということでまた嫌な気分になった。
車に少し乗るだけで、胃が踊り“ウェッ”っときて夜店で持ち帰る金魚袋ぐらいの重さのビニール袋を口にあてて、中の何かに語りかけているありさまだ。
そういうことを考えるから、また“ウェッ”とくるのだけど、車はエンジンがかかりっ放しだがどこかに停まっているので、金魚袋などいらないと思う。
少し寒い……
横の弟は毛布に潜ってぐっすり眠っている。
今や子ども向けテレビ番組で大人気のケロヨンやロバくんの夢でも見ているのだろうと思いながら背中に手をあてて暖かくしてあげた。
横になっているので真っ暗な空しか見えない。
ただ、窓ガラスにかき氷のようなものが貼り付いては流れ、付いては流れを繰り返しているので、冷たい雨か雪が降っていることだけはわかった。
体を起こして窓から外を見ると、な、な、何と銀世界が広がっている。
暗い雪の中に僕らの自動車がポツリと一台だけ。
どこまでも雪、雪、雪の、雪国。
こんな雪を初め見た。
反対側の窓を見たら、ここよりもずいぶん高い土手の上が車のヘッドライトやテールライトで眩しく、たくさんの乗用車やトラックがノロノロと走っている。
僕は、土手の上の車と雪の中の、この車の共通点が見つからず、理解に苦しんだ。
寝起きだから頭が働かないのかもしれないけど、おかしい、実におかしい。
ただ、雪山かどこかでこの車が遭難していることは確かのようだった。
もう一度、土手の上をよく見ると、車の人達がみんな僕らを見ながら走っていることに気がついた。

はっ!口がぽかんと開いて、目がだんだん大きく開いてきた。
あの土手からこの車は滑り落ちたのだ。
何か凄いことがあると「パンパカパーン、パンパンパ、パンパカパーン、今週のハイライト」って叫ぶはずの僕でも、ショックでそのセリフを発する回路が起動しなかった。
お父ちゃんと、お母ちゃんは、僕たちに説明することもできないくらい緊迫した状態で、わけのわからない話をしている。
“電話”、“警察”、“追っかける”、“ナンバー”という断片的な言葉だけが耳に入ってくる。

お父ちゃんは、次にどういう行動をすべきか、頭の中の本のページを必死になってめくっているようだけど、指が乾燥しすぎてページがめくることが出来なかったり、焦ってしまって沢山のページをめくってしまい、答えがまるっきり見つからないみたいだ。
それとは対照的にお母ちゃんは、突然車から降りて、軽装のまま雪国の山を登るように土手を上がり、すぐに戻ると紙と鉛筆を震える手に持って再び土手を上がって行った。
やはり雪山で遭難しているのではないかと自分自身の脳みそが教えてくれた瞬間、お父ちゃんは、運転席から振り向いて状況を話してくれた。

大型トラックから追突されて、ゆっくりとあの土手から滑り落ちたのだと。
追突した大型トラックはそのまま、渋滞の流れにのり、ゆっくり逃げていったと教えてくれた。
僕が先に考えていたことは半分ぐらい当たっていた。
幸い渋滞中の追突なので衝撃はほとんど無かったが、車は道路から外れてしまい土手から滑り落ちたのだと、お父ちゃんはつけ加えた。
さらに、ここは山口県小郡で田んぼの中だとつけ加えた。

この自動車はホンダのN360という軽自動車。
後ろの座席には六歳の弟と僕。
その後ろ座席の足元にはミカン箱をうまく変形させたものが二つ押し込まれ、僕らふたりだけの座敷部屋を作ってくれているので、あぐらをかくか横になっての乗車だ。

お父ちゃんは、ドアを開けて外に出るとゆっくりと、車のうしろに回ってからまた戻ってきた。お父ちゃんは外から、「ウッガレチョッタ」と言った。
鹿児島弁で壊れてたと言ってる。僕は何が壊れていようが、今の雪山の遭難を解決することには関係がないので、何が壊れてたのかは、興味もなく聞くこともしなかった。
運転席に戻ったお父ちゃんは、意味もなくカーラジオのスイッチを押して、ひたすら選曲を始めた。そこそこ、きれいに聞こえる放送を捉えた瞬間、お父ちゃんは「ヘヘッ」と言って僕たちに何かの意思表示をした。
普通小学生は聞かない深夜番組、パリパリする雑音の奥から、つぶやくような話が延々語られた。ずいぶん時間が経った頃、やっぱし“帰ってきたヨッパライ”がかかった。
僕は子どもながら、交通事故で死んでしまう歌がかかったことが場違いであることは理解できたが「♪天国よいとこ一度はおいで」のところは弟といっしょに歌いたかった。しかし、弟は眠っている。ヨッパライが運転する車のエンジンの効果音の場面、その直後に「ワァー」と発したヨッパライの声に重ねたけど、お父ちゃんは、頭の中のページとまだ格闘して、飯粒でひっ付いてめくれないページがあるかのようで、笑ってくれなかった。

そうこうしていると、目を擦りながら、弟がケロヨンとロバくんの夢の世界から目覚めたようだ。
弟が不機嫌そうなので、面倒くさいけど窓の外の渋滞中の車を見ながらケロヨンのモノマネで「バハハーイ!」と声を出したけど無視された。
さらに「ケロヨンとトッポジージョは声が似てるなあ」と弟に問うたけれど、弟は眉間にしわを寄せるように不機嫌な顔をした。しょうがない、とどめに「あの銭湯の風呂桶にはなぁ、ケロヨンって書いてあるでぇ」と言ったら怒ってしまった。

お母ちゃんが土手を登ってから三十分ぐらいで車に戻った。
お母ちゃんは、これより、めでたく我が家の”司令塔”に昇格した瞬間だった。
司令塔が言うには、土手の上で渋滞中の車を追いかけて大型トラックを特定しナンバーをメモするだけが精いっぱいでトラックは行ってしまった。次に、偶然にも深夜三時だというのに電気が灯る会社を発見し、事務所の戸を叩き電話を借り警察に応援を求めたそうだ。
今は、待つしかないと司令塔は言った。

寒い・・・・・・
雪山での遭難だ。
山口が大雪であることで、改めて脳みそが混乱し続けた。
学校の先生からは、沖縄や鹿児島は温かく、北へ行くほど寒くなると教わった。何かの教科書にのっていた雪国の写真といっしょだ。
ここ山口は住んでいる大阪から鹿児島の方向なのになぜなのだろうか・・・
車のエンジンの振動と、臭い暖房のおかげで車酔いコンテストが始まろうとしたので、近くにあった金魚袋を引き寄せたら口の中が酸っぱくなった。車は停まっているので、その時が来たならば外に出て雪の上に思いっきりぶち撒けると思ったら、すごく楽になってケロヨンの真似ができるまで急激に自然回復した。
相当な時間といっしょに、終わりのない渋滞の車も流れた。
こんな深夜だというのに、土手の上のノロノロ運転はまだ続いている。

空腹を感じ始めた頃、遠くから“ウーウーウー”とサイレンが聞こえた。
司令塔が前を向いたまま肩の上でVサインを見せたので、あのサイレンは銀行強盗の犯人を追いかけているのではない、火事でもない、ここに助けが来たのだとすぐにわかった。
今まで、Vサインとサイレンがこんなに嬉しいものだとは知らなかった。
司令塔は目頭を押さえながらハンカチを取り出した。
悲しみじゃなく、感動の涙だとわかったので、トッポジージョの声で「キタキタキタデー」と呟いてあげた。
お父ちゃんは、司令塔が実行した手順と同じページを頭の中で見つけたようだったけど、遅すぎたので、ただの運転手に降格してしまった。
そして運転手は、東海林太郎の何かを口笛で吹き始めたので、司令塔に従いますと意思表示をしたようだった。

サイレンの音が聞こえてからすぐに土手の上に赤い回転灯が鮮やかなパトカーが現れ、気がついた時には、僕は警察官の大きな背中にしがみついていた。
土手の上のパトカーまで大きな背中が運んでくれたので何も心配することはなかった。
大きな背中が助けてくれたので空腹より安心の方がまさったのだろうか、僕はパトカーの中で深い夢の中へ吸い込まれていった・・・・・

・・・・・・

次の朝、運転手が僕の足元のミカン箱を利用して、「ウッガレチョッタ」と言っていた、うしろのトランクの補修に使うと言った。
運転手が、警察署でカッターナイフや大きなテープを借りて、うしろのトランクが半分無くなっている部分をミカン箱で補修した。
運転手はいつものように「ヘッ、ヘッヘーーー」と軽やかな笑いで、照れを隠しているのか、うまくできたと言っているのかわからないけど周りに何らかの意思表示をした。
鹿児島のおじいちゃん家で、運転手がニワトリをつぶそうとしたあの時、絞めたはずのニワトリが手元で生き返ったのに驚いた時の「ヘッ、ヘッヘーーー」という照れを隠す笑いと同じだった。

運転手が「ホイジャ、大阪に向けて出発や」と母国語の鹿児島弁の訛りで、大阪弁を少し織り交ぜて言ったのを合図に、皆で自動車に乗り込んだ。
司令塔は言った、車のナンバーの”ひらがなの一文字”を控えてなかったため、トラックの追跡調査は不可能という報告を聞かしてくれた。あの時は協力的な警察がすぐに検問を開始したが、大型トラックは脇道へ逃げたのだろうということで、残念ながら検問を終えたそうだ。
あれ?僕の足元のミカン箱があるやん、何でやろ?
司令塔が運転手に鹿児島から持って来たミカン箱を切り取って修理することを指示したみたいだ。司令塔は、運転手の笑いの意味を知っているらしく、うしろを気にしながら楽しそうだった。

HONDA_N360.png

そして、笑顔になった家族を乗せて車はゆっくりと発車した。
単車のエンジンのような独特な音をばらまきながら。
あの背中の大きい警察官が手を振ってくれたので、「バハハーイ!」とケロヨンのモノマネをしたら弟がケラケラと笑った。
背中の大きい警察官に聞こえてしまったと勘違いして顔が赤くほてってしまった。
念のためにすぐに金魚袋を手元にたぐり寄せ、大阪まで頑張ると心に誓ったのだが、
口の中がすぐに酸っぱくなった。
車に揺られた弟は、すぐにケロヨンとロバくんの夢の世界へ。
車酔いだけは弟に勝てへんわあ。
お兄ちゃんの負けや、弟よ!

ホンダN360は、うしろの痛々しい部分を“たんかん”という赤い字に替えられ、
「もう、雪の田んぼに落とさんといて!」と
  後続車に訴えながら国道2号線を東に向かった。

おわり


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中国からのペット用呼び鈴 [ペット]

うちのニャンコから、どうしても買ってくれとおねだりされているわけではないが、飼い主都合でペット用の呼び鈴を買ってあげた。

商品名は「MyMei ペット 呼び鈴 コールベル 猫呼び鈴 犬呼び鈴 トレーニングベル 食事ベル カウンターベル 訓練ベル おもちゃ (ホワイト)」
Amazonで注文したが届かないため、注文履歴を確認したところ“お届け日”が一ヶ月後になっていることに気がついた。当月だとばかり思っていたのだが、斜め読みをしたばかりに気がつかなかった。

一ヶ月経たず、月が替わったら日本郵便の配達員が玄関まで持ってきてくれたのだが、手に受け取った瞬間、「チン」と小さな音がした。
脆弱な梱包であることは瞬時にわかった。
ようやく、中国の帆船で届いたってことか、どれどれ。
最近話題の「謎の種」ではなさそうで、少しだけ残念だった。
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薄っぺらのエアキャップの袋に入ってる。
これは、問題じゃないか?
注文者に到着したら、どうなっているか予想がつくだろう。
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開けてみたら、予想どおり壊れている。
上部のボタンが斜めになっている。
DSC_0015.jpg

真上から見ると、土台とベルの中心が合っていない。
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”ダイソーの呼び鈴”が上手になったニャンコに鳴らしてくれるように頼んでみたがうまく鳴らない。
金属のお腕部を回転させると、鳴る位置もありそうだが使い物にならなかった。
価格は500円以内であったので返品もしなかった。

それに懲りず、Amazonで検索して、「MJY屋 コールベル 呼び鈴 カウンターベル 受付 店舗 (ライトピンク)」というものにターゲットを絞った。
これも格安であり、“お届け日”が来月になっていることを確認した。
“お届け日”から判断して、これも中国からの発送ということはわかった。
商品の詳細写真をチェックしていたら、なんと梱包が箱入りになっているではないか。

半信半疑だったが注文してみた。
一ヶ月は経たずして商品が届いたが、同じく脆弱な梱包スタイルだ。
左:今回ゲットしたもの、右:前回ゲットしたもの
DSC_0028.jpg

開けてみたら、深いキズがあるし、うまく鳴らない。
DSC_0029.jpg

これも価格は500円以内であったので返品もしなかった。

10個注文すれは、あわよくば、数個だけ良品が手にはいるかもしれないが、ペット用の呼び鈴には興味がなくなった。
ごめんなニャンコ!

【この記事で紹介している商品】





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